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毎日、資格試験勉強に励んでいても、「予想よりも覚えていなかった」という経験は誰にでもあります。

そもそも人間の記憶というのは、覚える内容と質によっては無意味な記憶と認識されると、容量をムダにしないよう忘却するようにできています。

限られた時間内だけ保持される短期記憶は、インプットできる容量も小さく、意味を持たない記憶として処理されるのですぐに失われます。そのため、暗記したい内容を1回見ただけでは数分で忘れてしまいます。

脳の記憶容量はムダ使いしないようにできていますので、見聞きしたすべての情報を記憶することはありません。しかし、大切な思い出や重要なキーワードは、アウトプット（想起）できるようになっています。

なぜ、思い出や重要なキーワードは覚えていられるのかというと、記憶の入り口となる短期記憶から長期記憶へと、移し変えることに成功したからです。

つまり、覚えるというプロセスは復唱や想起によって、記憶に意味を持たせなければならないのです。

私たちの記憶にはパターンがあるように、時間と共にインプットした内容とアウトプットできる内容にズレが出るので、きちんと理解するまでに復習する必要があります。

長期記憶に移動する前に覚えた内容は、一時的に海馬に保存されたあと、1週間もすれば再度ふるいにかけられて自動消去されます。これは、小テストのための「一夜漬け」と同じで、テスト期間が終われば忘れるように、受験勉強対策に繋がりません。

記憶した内容が重要な情報であると認識させる反復学習のコツは、集中力の持続と無理に覚えようとしないことです。

例えば、大学受験対策で学習した内容は、その日の夜には復習し、次の日の夜にも同じ範囲を復習するということです。
繰り返せば繰り返すほど自然吸収し、覚えるのにかかる節約率は短縮されていきますので、長期記憶は育っていきます。

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